Xで同じ動画を使ったポストが流れてきました。


「鉄道会社は※めるな君」という方がYouTubeで見つけた古い動画に適当なことを書き、「てっ※@鉄ナビ」という方がそれを使ってポストし直したという感じですかね。
元のYouTube動画が下記のもので、短くカットしてXで利用したことがわかります。
「断言します」
「これが運転士の仕事です」
はさすがに無茶苦茶すぎます。
Xの青バッジの方の中には、とにかくインプレを稼いで収入を得ようとすることだけを考え、荒唐無稽なことを平然と発信する印象があります。
鉄道における気笛は合図であり、気笛合図が必要な場面で運転士は鳴らします。
注意を促したり危険回避のために鳴らすもので、子供が手が振っているからと言って気笛を鳴らす必要性はまったくない。
なので運転士の仕事であるはずがない。
この動画の場所がどこなのかは存じ上げませんが、周囲に住宅などは見かけない環境ですね。
こういう場所ならばサービス気笛を鳴らしてもそれほど問題はないのかもしれませんが、都市部で住宅が線路に近接する地域でサービス気笛なんてすると、かなりの確率でクレームが会社に来ます。
もちろん注意喚起や危険回避のための気笛は問題ないというか、鳴らさなければ運転士の仕事を放棄しているとも言えるわけで、この場合にクレームが来たとしても会社は毅然とした態度を取ります。(取るはずです、いや、取ってほしい……)
苦情が来て調べたところ、注意喚起でも危険回避でもないのに気笛を鳴らしたことが判明すれば、場合によっては運転士は厳重注意を受けることもあります。
私がいた会社で、線路沿いで手を振る保育園児と先生に対して電気ホーンを軽く鳴らしたところ、保育園児たちがいた後ろの家の方から、
「毎朝のように我が家の前で子供に気笛を鳴らすな。ただでさえ電車の騒音と振動を我慢しているのに、そこにプラスして騒音をまき散らすな!」
該当する運転士数人に厳重注意、全運転士に気笛・電気ホーンの適正な使用方について再教育、なんてことが実際にありましたからね。
他社で運転士をしていた友人は、不必要に気笛を鳴らして1日だけ勤務を外されてボヤいていたりもしましたし。

こんな意見もXで見られましたが、すると私が勤めていた会社や、兄や友人が勤めていた会社は早々に退職しなきゃいけませんね。
関西の某大手私鉄なんですが……。
実際に厳重注意に処せられたケースが何件もあるのに、ちょっと無責任すぎます。
この方はご自身が勤めていた社局では上司がサービス気笛を推奨していたと、後になって言い訳をされていましたが、それが本当ならばその社局の上司の思考がおかしいのですけどね。
「鉄道会社は※めるな君」「てっ※@鉄ナビ」「みや※鉄道/旅行研究会project」この3名がともに駅や乗務経験がある元職らしいのですが、こういった適当なポストを垂れ流すことで現に鉄道の現業で働いている者の足を引っ張らないでほしいです。
私も元職ですけどね……。
気笛に対する苦情ってかなり多くて、本当に必要な箇所で使っても事情を知らない沿線の方は憤慨しているケースって多い。
線路内で作業している係員や作業員に対する注意喚起の気笛まで省略する動きが強いですし。
以前住んでいたマンションの理事会で、
「ここ最近頻繁にマンション近辺で気笛が鳴らされ、平穏な暮らしが脅かされている」
と言って鉄道会社に正式に苦情を申し入れたこともありました。
現実にはサービス気笛などと言って喜んでいられないのですよ。
サービスで気笛を鳴らすという気持ちもわからなくはないけど、現実には沿線の住民の中には良い印象を持たない人も多い。
なので、子供が手を振っているのにパーンと鳴らしてくれなかったなんて思われたとしても、どうしようもできないんですよ。

