先日(2026/02/27)投稿されたXが話題になりました。

簡単に言えば、
〝心身の状態に異変を生じている〟
から運転継続は不可能と言う判断を運転士自身もしたし、運行管理者である東京都営側も
〝営業運転の継続は無理〟
と言う判断を下したということですね。
〝お前は運転して帰れるのに変な話〟と最後を結んでいますが、お客を乗せて運転するのと一人で回送状態で運転するのとでは精神的な負担は雲泥の差。
この辺りは実際にお客をたくさん乗せて運転した者でなければ理解は難しいのだろうと思います。
最初にこの話を持ってきたわけですが、バスでも鉄道でも出勤時に点呼を行います。
今ではアルコールチェックが特に注目されていると思いますし、その日の運転業務上特に理解を要する事項の徹底などに主眼が置かれますが、出勤管理・点呼執行者側からするとそれ以上に乗務員の様子を細かくチェックすることも大事です。
顔色が悪いとか、咳き込んでいるといった体調不良を見抜くことも必要です。
これね、乗務員によって考え方が違うようで、
「今日は何だかしんどいから休もう」
と気軽に考えて当日に電話で休暇を申請する乗務員がいる一方で、
「ちょっと体がだるいけど、今日出れば明日は公休だから大丈夫だろう」
と言って無理してでも出勤する乗務員もいます。
本当に急病で乗務は困難な人はもちろん電話で休むのもありです、そんな体調が思わしくない人が運転する電車やバスに乗りたくはないですよね?
ただ中には悪用してズル休みと言うか、病気やけがを理由にして休んじゃう乗務員も若干いたので、当日に休暇申請する人に対してあまり良い感情は正直持てません。
まさか、
〝担当予定だった乗務員が休んだので、次の列車は運休です〟
なんてさすがに言えるわけもなく、出勤管理者は必死で代わりに乗務できる人を探さなければいけません。
朝の5時に休みの乗務員に電話して、
「悪いけど今から出てきてくれないか?」
なんて電話するのも正直辛いですし、早朝でまだ寝ている時間に電話で起こされ会社へ出てこいなんて、電話を受けた乗務員だってあまりいい気はしないですからね。
※私が車掌の頃、朝4時過ぎに電話で起こされたことも……。
乗務員の体調は顔を見れば出勤管理・点呼執行者出勤管理・点呼執行者もだいたいわかります。
でもそれ以上に気を付けて観察する点があって例えば、
- 声のトーンがいつもとは違う
- いつもは噛まない点呼で噛んだ
- 目の動きがいつもとは違う
- 目を合せなかったり、逸らしたりする
こういった点も注意深く観察しています。
※一応少しだけ助役をしたので、たまに乗務員の点呼を受けることもありました。
人って悩み事があるとこういった部分にいつもとは違う動作が見えたりします。
いわゆる心身の内の〝心〟の異変ですね。
理由は本当にいろいろあると思います、家族・家庭の悩み、借金、男女の問題など多岐に渡りますが、心に異変がある状態で乗務すると、本当に一瞬かもしれませんがその気になる事を頭の中に思い浮かべて、ミスだったり事故につながる危険性があります。
正直なところ運転士がオーバーランしましたとか、通過駅に停車しましたなんて事例のうちの何割かは〝心〟の異常に起因するものじゃないのかなと思っています。
私も家庭内でちょっとざわざわした時にはその事をたびたび頭に思い浮かべてしまって、集中力の低下を招いていました。
幸いミスにはつながらなかっただけで、その時は信号の確認も列車の停通確認も疎かと言うかマジでできていませんでしたから。
この時は本当に鬱陶しいくらいに助役の添乗に遭いましたから、出勤管理・点呼執行者が私の異変を見抜いていたのだろうと助役になってから思いました。
この都バスの件ですが、バス運転士と運行管理者の判断に比較的賛成を示す人が多かったのですが、中には、
〝お前は運転して帰れるのに変な話〟
を筆頭に、その程度のことで仕事を放棄することが考えられないみたいなコメントもありますね。
もちろん〝一般の〟利用者にすれば迷惑な話ですが、でも不安定な状態の運転士が運転するバスに乗って帰りたいですか?
あくまで想像の域からは出ませんが、この運転士が運転管理者へは電話か無線で報告したのかな。
その時の声がいつもとは違って興奮状態だったとか、いかにもうんざりと言った声だったのか、そのあたりを察知して運休の判断をしたのだろうと思います。
同じバスと言えども回送とお客さんが乗った営業中のバスの運転では、神経のすり減り具合はまったく違いますから、この運休に関しては正しい判断だったと思います。
鉄道の場合は運転指令への無線での報告によって異常の報告を行うわけですが、心身の異常を訴えても平気な顔して、
「○○駅まで担当できませんか?」
なんて言ってたけど(あくまで当社での話)
その当時から、
〝何かあってからでは遅いのに今の運用はおかしいだろ〟
と言う声は多く出ていた。
それだけに都営バスの運行管理者はできるなと思ったわけです。
