私が在籍していた鉄道会社の路線は暖房の使用開始時期がわりと遅いのですが、とにかく毎年恒例で暖房を使い始めると駅や車掌に知らせてくれるお客さんがいます。
「車内で何かが燃えているんじゃないか?」
私が車掌として乗務(運転士になってからの車掌乗務も含む)している時で2~3回だったかな、とにかくこのような通報を受けたことがあり、会社全体だとそこそこの件数があったと言います。
最近の車両はエアコンを使って車内を温めますが、少し前の車両まではシーズ線ヒーターを使っていました。
金属製のパイプの中にニクロム線を詰めて、電気を流すことで発熱するという構造です。
このシーズ線ヒーターをシートの下に配置して足元から温めるというわけですが、あくまでニクロム線が発熱するという原理ですから、温風が出てきて急速に温めるととなんてできません。
なので出庫して30分や1時間程度では車内は温まらず、運用によっては超満員になる頃にようやく温まり、利用者から満員の電車でひ-たーを付けるなという苦情につながるわけです。
昔はできるだけ早く車内を温めようと、ヒーターに流れる電気をかなり上げていた(と言うか規定値にしていた)ように思います。
シート下の金属のカバーに手を近付けるだけでかなり熱くなっていたし、化学繊維のズボンだと裾が溶けているとか、ナイロンバッグがグニャグニャになったとか、足を火傷したなんてことも頻繁にありましたから。
その後クレーム対策で流れる電気をかなり下げてくれたおかげで、それまでのようなクレームは激減したものの、今度は寒いというクレームが増加していったという……。
ニクロム線は細い物に乾電池を付けただけでもほんのり温かくなりますが、これを応用して発泡スチロールをカットするていた鉄道会社の路線は暖房の使用開始時期がわりと遅いのですが、とにかく毎年恒例で暖房を使い始めると駅や車掌に知らせてくれるお客さんがいます。
「車内で何かが燃えているんじゃないか?」
私が車掌として乗務(運転士になってからの車掌乗務も含む)している時で2~3回だったかな、とにかくこのような通報を受けたことがあり、会社全体だとそこそこの件数があったと言います。
最近の車両はエアコンを使って車内を温めますが、少し前の車両まではシーズ線ヒーターを使っていました。
金属製のパイプの中にニクロム線を詰めて、電気を流すことで発熱するという構造です。
このシーズ線ヒーターをシートの下に配置して足元から温めるというわけですが、あくまでニクロム線が発熱するという原理ですから、温風が出てきて急速に温めるととなんてできません。
なので出庫して30分や1時間程度では車内は温まらず、運用によっては超満員になる頃にようやく温まり、利用者から満員の電車でひ-たーを付けるなという苦情につながるわけです。
昔はできるだけ早く車内を温めようと、ヒーターに流れる電気をかなり上げていた(と言うか規定値にしていた)ように思います。
シート下の金属のカバーに手を近付けるだけでかなり熱くなっていたし、化学繊維のズボンだと裾が溶けているとか、ナイロンバッグがグニャグニャになったとか、足を火傷したなんてことも頻繁にありましたから。
その後クレーム対策で流れる電気をかなり下げてくれたおかげで、それまでのようなクレームは激減したものの、今度は寒いというクレームが増加していったという……。
シートの下(内部)は配管や機器類の設置もありますが、わりとガランとした空間です。
この部分はシートを外さないと掃除できませんので、面倒だから滅多に掃除なんてしない。
たまに外すことはありますが、かなりの量のごみが溜まってます。
お菓子などの包み紙も多いのですが、昔だとキセル乗車に使った1区の乗車券とか、スリが財布の中身だけ盗んで財布はシート下に入れるとかそういうのもありますが、とにかくホコリの量がハンパなく多い。
シートを外して配管や機器類の点検を車両部員がしますが、大きなごみやすられて捨てられた財布は回収しますが、さすがにホコリの掃除までは手が回らない。
そのホコリがシーズ線ヒーターに付着し、車掌が暖房のスイッチを入れるとホコリから煙が……。
暖房の使い始めの頃は溜まりに溜まったホコリが多くて焦げてしまい、車内に燃えたニオイが充満して、お客さんが知らせてくれるわけです。
数日使っているとヒーター周りのホコリはすべて燃えてしまって、燃えたような匂いがすることはほぼなくなります。
昔は本当によくあったのですが、ヒーターに流れる電気を絞ってくれたおかげでホコリが燃えるようなことも起きなくなりました。
けっして掃除が行き届いたわけではありません……。

