2025年2月14日、JR宝塚線(福知山線)の川西池田駅のホーム端から大阪側へ約130メートルの距離にある栄根辻踏切に接近した、同駅6時21分発の普通電車の運転士が通行人が歩いていることに気付き停止したことから発覚した。
始発から同踏切が動作していないことが係員の調査でわかり、発見した列車を含む計6本は無閉鎖の踏切をそのまま通過していたことになる。
JR西日本によると18日の記者会見で、
「事故の前に踏切の制御装置の近くで工事を行っていた際、何らかの原因で装置の配線に金属製の部品が挟まり、配線がショートしたため」
と説明しているらしく、配線のショートによる踏切の不具合は2024年に南海電鉄も起きています。
南海で列車が通過する前に遮断機が上がって車と接触する事故が…
マスコミの論調を見ていると、
「保守を行う人手不足」
という言葉で片付けているようですが、〝お金を直接生まない保守は経費なので極力圧縮する〟という方針で鉄道を経営している会社が招いたものであり、本社でスーツを着てあれこれ口出しするだけの人たちよりも給料面でもその他の待遇でも低く抑えられ、さらに極力〝経費〟を圧縮するために外注。
さらに工事以前の点検回数の減少など、点検時の人数も減らすといった完全な金儲け主義に走りまくっていることが原因かなと個人的には思います。
※金儲けが悪いと言っているのではなく、金儲けのための投資が疎かになっているという意味で……。
ここまでは鉄道会社の本社サイドのこと。
今回踏切の異常に気付いたのは始発から6本目の電車の運転士で、始発から5本目までの運転士は気が付かなかった。
ちなみにこの日の川西市付近の日の出時刻は6時46分、始発電車が川西池田駅を出発したのは4時58分。
まだ真っ暗な時間帯です。
当該踏切はホーム端から130メートルの距離ですし、グーグルマップで確認すると踏切からホーム端がはっきりと見えます。
ということは駅停車中に踏切警報灯が明滅していることは確認できるはず。
この踏切の踏切警報灯は全方向型と呼ばれる丸いタイプの物ですし。
真っ暗な時間帯に踏切警報灯が明滅していればさすがに気付くし、逆に明滅していなかったら運転士はおかしいと思わなきゃいけない。
警報灯だけは正常に動作していたとか、踏切の直前になって動作しなくなったというのならば運転士に責はないのですが、今回の件ではそのような情報を私は見つけられていませんから、踏切が一切動作していなかったものとして書いています。
5本もの列車が気付かずに当該踏切を通過していたというのは、私にすると何それ?と思ってしまうわけで。
たぶん会社で決められた確認やオーバーアクション気味な指差喚呼は、暗くてまだお客さんが少ない時間帯でもきっちりされていると思います。
でもどの付近に踏切があり、どの地点で踏切の様子が見えるなんてことは毎日のように乗務していれば運転士は覚えて当然。
いつもと違うという違和感に気付けなかったということになるので、決められた範囲以外は何も見れていないのかなって漠然とした疑問が浮かび上がります。(あくまで勝手な私見ですから……)
会社が不必要なくらいに確認や指差喚呼する場面を増やし、さらに客室から見ていてもわかるようなオーバーアクションと大きな声を求めてばかりになり、利用者側から見ていて安心するという声が多く届くと、会社がさらにオーバーアクションを求めていく。
その反面、普通だったら気付くはずの踏切の故障とか異常に気付けない、気付かせないような指導ばかりを会社がしているのかなって思ってしまいます。
駅に停車中に踏切警報灯の明滅を確認するだなんて項目はありません。
私がいた会社では国鉄が民営化され、当時新たに作られた「鉄道の技術上の基準に関する省令」に「踏切動作反応灯(踏切動作確認灯)」の設置を求める文言が無くなった時点で、踏切動作反応灯の確認義務はなくなりました。
※目に入るので見てはいますけどね
でも、踏切の状態って運転士はかなり注意深く見ているはずなんです。
踏切故障で人や車が渡っている所に接近し、接触する事故なんて起こしたくはないですから。
だから運転中に踏切警報灯の明滅って確認までは求められていなかったけど、どの地点で明滅が確認できるということは覚えていたし、
「明滅を始めるタイミングがいつもより遅いな」
なんて思いながら運転していたのですけどね。
なので日の出前の暗い時間帯に、駅停車中にも確認できる距離の踏切警報灯が明滅していないことに無関心だったことが不思議で……。
