ホーム稼働柵より安価で設置期間も短いセンサー式が反応せず……鴫野駅

思うことなど
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都市部の鉄道駅ではホームに稼働柵(ホームドア)を設置する動きが早まっており、関東に比べ設置が遅かった関西でも徐々に増加しています。

その一方でホーム稼働柵の設置には多額の費用が必要なこともあり、またエレベーターなどバリアフリー化工事も同時に進めていくことから、バリアフリー料金を運賃に加算して徴収し工事費用に充てる会社も多くなっています。

※バリアフリー料金を導入後に廃止する動きもちらほらありますが。

一部の社局では設置に多額の費用と工事期間が長くなるホーム稼働柵を導入せず、利用人員が比較的少ない駅ではセンサー式の物が導入されています。

基本的には固定柵を設置し、設置できない列車乗降部(列車のドアの位置)は固定柵と固定柵の間にセンサーを設置して異常を検知するタイプ。

阪急電鉄ニュースリリースから(pdf)

 

ホームの上屋など上部から軌道に向けてスクリーン状にセンサーを発射するタイプなどがあります。

ホーム安全スクリーン

JR西日本テクシアより

JR西日本・おおさか東線の鴫野駅で利用者がホームから落下し、救助しようと別の利用者も軌道内へ降りたのですが、鴫野駅にはホーム安全スクリーンが設置してあり、本来ならば利用者が落下した時点でホーム上の警報灯が明滅し、駅務室にいる駅係員へも通報。

さらに運転士へ異常を知らせる警報灯(非常通報灯)でも知らせるという機器のはずが、転落した人はおろか、救助でホーム下へ降りた人も検知できなかったという。

ホーム安全スクリーンはその仕様上、反応しないケースもあり得るとしていて機器の故障ではなく、2025年6月に発生していたこの件は公表基準に達していないということ。

マスコミの取材によって26年2月になってこの件が明るみに出ました。

 

このセンサー式とホーム稼働柵(ホームドア)の大きな違いは、稼働柵は物理的にホーム下への落下を防ぐことが可能ですが、センサーには落下を防ぐ機能なんて当然なく、ただ落下を知らせるだけです。

そのセンサーが反応しないケースもあり得るとなると、何のために設置しているのかなと思ってしまうわけで。

おそらくセンサーの感度をあまりにも良くし過ぎたり、ホームの際にいるだけで反応するように設置すると、頻繁に列車が止まってしまい定時運行ができないという思惑が働くのでしょうね。

そのためにホーム下へ降りた人も感知できないとなると、しかもバリアフリー料金を別に徴収しているのに……。

 

私は元々センサーを使ったホーム上の安全対策には意味がないと思っています。

ホーム下への落下や入駅または出発する列車の側面への衝突を防ぐものではなく、その事実を知らせるだけのセンサーなのに、さも安全対策だと言い張る鉄道会社って何を考えているのって思ってしまいます。

もちろん無いよりは在る方がマシではありますが、でも安全対策とは言えない。

目の不自由な方が停車している列車に乗ろうとするも、ドアの場所がわからず車体側面に当たって列車とホームの隙間に転落、なんてパターンもあり得るのですがまったく防げません。

列車の接近直前にホーム下へ転落した場合、運転士に知らせる非常通報灯が明滅しても、非常ブレーキを入れたところで間に合うわけもないし。

 

阪急はセンサー付き固定柵をワンマン運転実施線区に導入しており、ホーム安全スクリーンよりは固定柵があるだけホーム下への落下の危険度は下がります。

でも固定柵のない車両のドアの部分はセンサーがあるといっても、結局は接触または接触の危険性があることを通報するだけで、接触自体をなくすことは不可能です。

 

それともう一点。

バリフリー料金を徴収しながらセンサー式でお茶を濁す態度も、私にすると納得できないです。

※エレベーターやスロープ設置などへの支出が主な使い道ですが。

会社によっては料金徴収前からホーム稼働柵設置を進めているわけですから。

JR西日本の場合だと乗降数が10万人以下の駅にはホーム安全スクリーンを設置するとなっていますから、大多数の駅ではホーム稼働柵を設置しないということになりますしね。

そういった駅の利用者からも別途料金を徴収しているのに……。

 

それと都市型ワンマンを実施する路線においては、ホーム稼働柵設置を義務化してもおかしくはないと思っています。

車掌の乗務を省略して人員不足に対応(本音は車掌の賃金が不要で経費節減……)する都市部の路線は、言っても利用者はそこそこいます。

そういう路線ですから安全対策としてホーム稼働柵の設置は当然だと思いますが。

 

私はセンサー式の導入でお茶を濁すような都市部の鉄道会社は、利用者の安全より経費カットに主眼を置く金儲け至上主義な会社だと思っています。


 


 

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