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出庫させる車両を間違えた-3

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出庫させる車両を間違えるケースを2つ紹介してきましたが、誰かが間違いに気づいて何とか対処しようとするのがふつうです。

ところが間違いを誰も気づかなかったために、かなり混乱したということがありました。

 

運転士と車掌は車庫の指示された線路上に留置中の、指示された編成に乗り込みました。

出庫点検を行い出庫のための入換信号機が現示されるのを待ちます。

やがて入換信号機が現示されて、スタフに記載通りのホームへと出庫しました。

この列車は普通列車で、定時に出発信号機が現示されてふつうに出発していきました。

順調に運転してきてある駅に停車した時に違和感を感じました。

「〇行きの普通列車でこんな所に止めたことがないなぁ」

停車した番線はいつもと同じなのですが、運転してきた列車の編成両数に合わせて停目に止めると違和感を感じたのです。

その時に車掌からインターホンで

「この列車って〇行きの普通ですよね?この列車だと次の駅からはホームからはみ出してしまいますよ!」

この駅から先は優等列車が停車する駅をのぞいて、ホーム有効長が2両分短いのです。

出発信号機が現示されましたが運転指令に報告です。

「第○○列車ですが、編成番号〇を担当中です。このまま運転を継続しても良いのですか?」

運転指令は何のことだか分らず

「信号現示に従って運転を継続してください」

と返してしまう始末です。

運転士は

「編成番号○だと次の駅ではホームに納まりきらないのですが?」

当然運転指令は慌ててお客さんに降りてもらうように指示を出し、おそらく駅の係員にも応援をお願いしたと思います。

その列車は運転打ち切りで折返し回送で車庫へ戻らせることに。

 

結局代わりの車両を手配するのに時間も必要ですので、打ち切った駅から終点までの往復が取り消しになりました。

おそらく前日の夜に何かの都合で車両運用を急遽差し替えたのだと思いますが、差し替えを間違えてしまったようです。

同じ形式でも編成両数が違うものも存在しているので、それが原因だったのかなと。

電車好きな人たちならばこんな間違いはしないのでしょうけど、現場で働く人間の多くは車両などに関心をあまり持っていないですから。

誰も出庫させた車両の間違いに気づかないという、私も一度しか見聞きしたことがないレアケースの話でした。



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