先日Xでこのようなポストを見かけました。
バスの運転に必要な視力を充足していない事態となり、メガネ屋さんで修理してもらってから乗務を継続する。
おそらくですが、無線か電話で連絡して指示を仰いだ結果なんでしょうね。
事故渋滞で遅延していて焦っているかもしれない状況で、さらにメガネのレンズが外れて焦りはマックスになったと思います。
これって下手するとメガネなしで運転してしまうかもしれない、そんな状況ですよ。
利用者にすれば事故は仕方がないとしても、遅延している状況でさらにメガネが壊れるって! みたいに突っかかってくる人がいてもおかしくはないですよ。
だって、運転士に何も非はないのに怒鳴り散らす人がいる時代ですからね。
だからメガネが壊れたので修理をしなきゃ運転継続ができないという、当たり前の判断かもしれないけど、それを選択できた運転士や指示をした会社側は偉いなって思います。
この話をXで見かけた時に、そういえばうちでも同じ様なことがあったなと思い出したのです。
列車を運転中にメガネのフレームが何だかおかしいと感じていたけど、そのまま運転を継続していた。
優等列車の待避の時に気になってかけていたメガネをさわると、ぼろっと下に落ちた。
え?と思ってメガネを見ると、
こんな感じにメガネが外れていた。
メガネがないと運転できないけど、無線で報告するのも何だか恥ずかしい……。
そう思った運転士は乗務カバンに忍ばせておいた何本かの輪ゴムを取り出し、ぐるぐる巻きにして応急措置。
その状態で何とかその場を乗り切った。
休憩のために乗務区に戻ってきた当該運転士は、出勤管理の助役と話をしていた。
※たぶん仕事の話ではなく世間話
その時に不意にメガネを触ったのか、輪ゴムで止めていたはずのメガネが再び外れて落下。
メガネに使われている小さなネジなんてさすがに乗務区には無く、輪ゴムでは再び落下する危険性もある。
メガネなしでは乗務を継続させることもできない。
結局はセロハンテープをぐるぐるに巻いて固定し、さらに輪ゴムも巻いて補強。
その状態でその日の乗務を乗り切っていました。
私も運転士になってからはずっとメガネをかけていますが、運転士時代は健康診断の前になると必ずメガネ屋さんで視力をチェックしていましたから、最低でも半年に1度は訪れておりその時にメガネの締め増しなどメガネ自体のチェックもしてもらっていましたから、使用中に壊れて困ったことはありません。
ふつうはそれほど頻繁にメガネ屋さんへ行くことはありませんから、知らず知らずにネジが緩んだりメガネのフレームが少しずつ歪んだりしてレンズが外れたり、前枠とテンプルをつなげているヨロイ(智)の部分で外れたりするんですよね。
メガネが壊れて乗務に影響が出たなんて笑い話みたいですけど、メガネをかけることを忘れて乗務したとか、そもそも視力検査を受けず、さらに既定の値をクリアしていない人が運転業務に就いていたなんて話からすれば、ぜんぜん可愛い話かなと私は思ってしまいます。